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2011年5月

母ちゃんパワーで行こう

第4回の勉強会も無事終了しました。今回も遠くから参加してくださったみなさま、ありがとうございました。

予感はあったものの、予想外の方向でこれまでとは全く違う雰囲気の集まりとなり、次の展開への大きなヒントとなりました。

参加者は5組。うち家族参加が3組でしたが、いずれもお父さんたちは子ども対応をしてくださり、勉強会の席は、全員女性・お母さんという顔ぶれでした。そこでは「実際に子どもを学校に入れてみて、軍隊みたいだと思った。」「『静かに』とか『整列』とか言葉すら使わないで、『1,2,3』の掛け声で子どもを静かに並ばせるってどうかと思う。」という、既存の学校への違和感に始まり、お母さんの視点での様々な本音が出され、刺激的なシェアリングの場となりました。

子どもたちを産み育て、日々、葛藤しながらも、しなやかにたくましく生きているお母さんたち。そして、学校・教育制度を含めて、理屈だけでなく、本能的な部分で「何かおかしいよね」という、違和感を大切に、それを具体的な行動・形にしていく「デモクラティックスクール」でもあるのかな・・・と思いました。

次は、週末に開催し、普段、幼稚園や学校へ行っている子どもたちも参加できる、「体験スクール」の企画をしていきたいと思います。スタッフとしてサポートしてくださる方を募集しています。是非、ご連絡ください。

震災後のいま

3月20日に予定していた第2回の設立準備会に向けて、規約づくりなどの資料を取りまとめようと作業をしていた矢先、3.11の大震災、そして原発事故が起こりました。心も大きく揺れ、ガソリンを含めた物流が止まり、一瞬、先が見えなくなりました。子どもたちを屋外に出せなくなりました。スクールも、野外での青空スクールとしてプレオープンすることを考えていたので、放射能汚染が落ち着くまで、活動も見合わせなければならないと思いました。

それでも、前へ進もう。そう思えるようになったのが震災・事故後1か月たった頃。

そして今、スクール設立に向けた活動の意義を、次のように感じています。

1.誰もが、イキイキと、幸せに生きる社会を、今ここから創る

 地震や津波で、一瞬にして生命や全てのものを失った方々がいます。停電や断水も広い範囲で起こりました。その中で、私たちは、生きて在ることの奇跡、当たり前のように過ごしてきた日常がいかに幸せで有り難いものだったかを思い知りました。大事なのは生きること。できれば、響き合える仲間とつながって、共に生きること。

 また、大震災は、地球が、この惑星を暗雲のように取り巻く不安、恐れ、怒り、苦痛・・・を振り払うかのごとく起こったようにも思えてなりません。競争や強制に基づく教育が、深く深く私たちの心を縛り、自由に、のびのびと、イキイキと生きることを阻む足かせになっていることを深刻に受け止めています。

 デモクラティックスクールに、強制はありません。不安や恐怖に基づく教育ではなく、愛と信頼に基づく教育を目指しています。一人ひとりが、自分を十分に発揮できる自由と時間を守ります。

 デモクラティックスクールに、カリキュラムやテスト、予め答えが用意された学びはありません。「遊び」をベースにしたダイナミックな、答えや終わりのない生きた学びは、例え天変地異の大変化の中でも、たくましく生きる力を与えてくれるものと信じています。

 誰もが、イキイキと、幸せに生きる社会を、私たちのスクール「翼」から実践し、実現していきたいと思います。

2.すべてをつまびらかにし、一人一人が対等に参加できる話し合いと合意に基づく社会を、今ここから創る

 原発事故への政府や企業、そして、教育現場の対応を見て、私たちの社会の未熟さを改めて痛感しました。なかなか情報が明らかにされない。子どもたちの生命の安全を左右するような大事な事項について、いつ、どこで、誰が、どのようにして決定したのかもはっきり分からない。責任の所在も不明確。大多数の人々も、政府やマスコミの情報を信じ、「安全」だと思い込まされているか、漠然とした「不安」や「不信」を抱えながらも、暴動を起こすこともなく日常を過ごしている。

 教育の現場においても、本質が露呈したように感じます。一番大事なのは目の前の子どもたち。子どもの生命、健康、安全、であるはず。でも、教育・学校関係者にとって、一番大事なのは違うものだったようです。(もちろん、個々の現場で良心的に頑張っておられる方々もいるかもしませんが。)安全を確保する基準値を大幅に緩和してまで守りたかったものは何なのでしょうか?放射能汚染がある(かもしれない)のに、子どもたちが危険にさらされる(かもしれない)のに、「予定していたことだから」と学校行事を押し通そうとする意味はどこにあるのでしょうか?

 ただ一つの答えを求めているのではありません。状況は刻々と変化します。大事なのは、失敗や恥も含めて全てをつまびらかにし、その上で皆が対等に話し合い、納得いく決定をしていくことだと思います。一人一人が自分の責任で参加し、その結果にも責任を持ちます。

 デモクラティックスクールは、その学びの場でもあります。一つひとつの小さな積み重ね――例えば、100円のスクールの備品を買っていいかどうか、〇日に見学者の希望があったが受け入れていいか、というようなことを、話し合いの場で子どもメンバーもスタッフも含めた全員にはかり、合意(反対がないこと)の上でスクールを運営していくことが、未来の社会を創っていくのだと思います。

 子どもたちは、いつも未来を向いて生きています。だから、私たち大人も、今を嘆くことなく、子どもたちと共に、未来につながる今を生きていく責任があると思います。

勉強会を開催します

「時間割なし」「テストなし」「子どもたちによる学校運営」を行っている
新しい学びの場“デモクラティックスクール”について考えてみませんか?

と き: 2011年5月29日(日)
14:00~16:00

ところ: アイーナ6階 団体活動室4
(いわて県民情報交流センター 盛岡駅より徒歩4分)

内 容: “デモクラティックスクール”ってどんな学校?
 カリキュラムもテストもない、毎日が自由時間♪ そんな学校ってアリ? 今から約40年前にアメリカでスタートした教育が、日本でも広がりつつあります。岩手でも、今年2月、設立を目指したグループが発足しました。
 勉強会では、アメリカと日本の実践の様子を映像で見たあと、参加者によるQ&Aとディスカッションを中心に理解を深めます。
 学校や教育の現状について違和感を持ちつつも、どうしたらよいのか分からないという方、フリースクールなど既存の枠を超えた多様な教育や学びの場に関心のある方、是非ご参加ください。

*事前に必ず下記のいずれかの書籍を一読の上、ご参加ください。
 ①『世界一素敵な学校~サドベリー・バレー物語』
   (ダニエル・グリーンバーグ著、緑風出版)
 ②『自分を生きる学校~いま芽吹く日本のデモクラティック・スクール』
   (デモクラティック・スクールを考える会編、せせらぎ出版)
*託児はありませんが、お子さんの同伴も可能です。

問合せ・参加申込
多様な学びの場を考える会 高橋
TEL/FAX:019-662-1461
E-mail:nobukotaka@nifty.com
*準備の都合上、お手数ですが5月25日(水)までに参加のご連絡をいただければ幸いです。

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