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義務教育から権利教育へ④国内法(つづき)

最後に、学校教育法の就学義務規定に関する条項を見てゆきたいと思います。

学校教育法(1947年・昭和22年、1999年・平成11年改正)

【第2章 義務教育】
第16条  保護者(子に対して親権を行う者(親権を行う者のないときは、未成年後見人)をいう。以下同じ。)は、次条に定めるところにより、子に九年の普通教育を受けさせる義務を負う。
第17条  
1. 保護者は、子の満6歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満12歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを小学校又は特別支援学校の小学部に就学させる義務を負う。ただし、子が、満12歳に達した日の属する学年の終わりまでに小学校又は特別支援学校の小学部の課程を修了しないときは、満15歳に達した日の属する学年の終わり(それまでの間において当該課程を修了したときは、その修了した日の属する学年の終わり)までとする。
2. 保護者は、子が小学校又は特別支援学校の小学部の課程を修了した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満15歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを中学校、中等教育学校の前期課程又は特別支援学校の中学部に就学させる義務を負う。
3. 前2項の義務の履行の督促その他これらの義務の履行に関し必要な事項は、政令で定める。

なお、参考までに、この規定には罰則も付されています。ただし、学校へ行かない選択をする子ども達が増えている中で、実際に罰金が科されることはほとんどないようです。

【第13章 罰則】
第144条  第17条第1項又は第2項の義務の履行の督促を受け、なお履行しない者は、10万円以下の罰金に処する。

ポイント

○この就学規定により、ホームスクーリングなど学校へ行かない選択をした子ども達は「不登校」の扱いを受けます。また、デモクラティック・スクールなどのオルタナティブな非正規学校へ通う子ども達も、従来の学区の小中学校に学籍を置かなければならない状況です(二重学籍の問題)。

○また、「教育の機会の保障」という日本国憲法や教育基本法に定められた義務教育の精神と、「義務教育=学校教育」という学校基本法の条文との間には、ギャップがあるように感じます。

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